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空力から振り返るSuperGT Rd.2 FUJI 2019

10連休のGWを終え、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

先週はsupergt rd.2 富士500km が開催されましたね。

開幕戦の結果から今期不調かと思われたレクサス勢が決勝では大活躍!

見事 ♯38 ZENT cerumo LC500 立川/石浦 (総監督/取締役)が優勝しました。

富士ラウンド前 日産ニスモ松田次生選手へのインタビューでは「空力的にレクサスは富士が強そう。」とおっしゃっていたのが気になり、今シーズンのLC500の外観を見ることにしました。

 

↑2019エアロのLC500

 

 

↑2018エアロのLC500

今シーズン最も外観での変更が小さかったレクサス勢。フリックボックス形状は昨年型と同じで、カナードの位置が低くなり、カナード上部には二枚のフィンが設けられました。

 

ここからは個人の憶測になりますが、このカナードを中心とした変更はダウンフォースの増強に加えて、フロントタイヤハウスの空気を抜く効率の向上を目的としていると思います。乱気流を3枚のカナード、フィンで起こしタイヤハウス内の熱を逃がすことができます。

昨年度、LC500はタイヤハウス内のブレーキ熱に苦しめられていましたが、その対策を狙った改良だと思います。

 

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↑ 今年1月に富士で行われたテスト。

youtu.be

上の写真を見てもらうと、カナード上部に穴が開いていることが確認できますが、ここからもフロントブレーキの冷却に気を配った開発であることがわかります。ちなみにこのエアロは最終的に採用されませんでした。

 

私が今回レクサスの勝因は、アンチラグシステムの改善(低速域の加速)とブレーキスタビリティの強化だと思います。(←安定的に性能を発揮していたBSタイヤも。)アンチラグに関してはautosportさんで取り上げられています。https://www.as-web.jp/supergt/477982?all

圧倒的に直線の伸びが良かった日産GT-RやホンダNSXに対して、レクサス勢は富士の1コーナーで勝負でき、オーバーテイクできるくらいブレーキのスタビリティが高かったと思います。振り返れば、今回LC500のほとんどは、1コーナーのブレーキングから得意の加速、そしてコカ・コーラコーナーでオーバーテイクというシーンでした。

 

公式テストから好調の速さありの日産勢、ブレーキングスタビリティを強化し、さらにエンジン開発に期待が掛かるレクサス勢、雨を得意とするパッケージングかつ粘り強さありのディフェンディングチャンプのホンダ勢 が魅せる熱いバトルに今シーズンも目が離せません!